ジョン・バーニンガム JOHN BURNINGHAM

・1936年、イギリスのファーナム生まれ。

・サマーヒル・スクールで学んだのち、各地を旅し、イタリアで植林、スラム地区の撤去や校舎の建築、イスラエルでの家の解体工事などにたずさわる。帰国後、ロンドン中央美術学院に進み、イラストレーションとグラフィック  デザインを学び、イラストレーションや漫画を発表する。

・一方、絵本の制作を始め、1963年に初めての絵本『ボルカ はねなしガチョウのぼうけん』、1970年『ガンピーさんのふなあそび』でケイト・グリーナウェイ賞を2度受賞。

  以後、50年以上にわたって生涯70タイトル以上の絵本を発表。世界で累計1,500万部出版されている。

・その作品の根底には、日常の向こうへと誘う、わくわくするような冒険の精神が流れている。人生の哲学を大らかなユーモアに包むバーニンガムの作品には、大人の読者も多い。2019年死去(享年82才)

・夫人のヘレン・オクセンバリーもイギリスを代表する絵本作家の一人。1969年『カングル・ワングルのぼうし』、1990年『不思議の国のアリス』で、ケイト・グリーナウェイ賞を2度受賞。

 

 

  この賞を2度ずつ受賞した画家は他にいない。

 

 

 

〇ジョン・バーニンガム、ヘレン・オクセンバリーの娘のエミリー・バーニンガムはテキスタイルデザイナーとして活躍し、日本においてもライセンス商品はステーショナリー、アパレル、日用品、など多岐に渡り人気になっている。


えほん

デビュー作 ボルカ <ケイト・グリーナウェイ賞受賞作>

ジョン・バーニンガムが絵本作家への第一歩を踏み出した作品

『ボルカ はねなしガチョウのぼうけん』1963年


ガンピーさんのふなあそび <ケイト・グリーナウェイ賞受賞作>

淡い色彩でイギリスの田園と、動物たちを描いた代表作のシリーズ 

『ガンピーさんのふなあそび』1970年


『ガンピーさんのドライブ』1978年


■子どもの世界を描く

ごく普通の子どもたちをあたたかい眼差しで描いた作品

『なみにきをつけて、シャーリー』1977年

ねぇ、どれがいい?』1983年


『いつもちこくのおとこのこ ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー』1988年

『ひみつだから!』2009


『ALDO  アルド わたしだけのひみつのともだち』1991年 

 

…またひとりになる…。

だけど私には特別なともだちがいる

本当に困った時は、いつでも助けにきてくれる

誰にも見えない、わたしだけの秘密のともだち、アルド


『くものこどもたち』1997年


『ねんころりん』2001年


『旅するベッド』2003年


『エドワルド せかいでいちばんおぞましいおとこのこ』2006年

■家族を描く

おじいちゃんと孫の交流、スーパーベイビーなど、家族を描いた作品

『アボカド・ベイビー』1982年 


『GRANPA おじいちゃん』1985年


■自然への眼差し

美しい田園の四季を描いた作品から、環境問題へと広がりを見せるテーマの作品

『はるなつあきふゆ』1975年


『いっしょにきしゃにのせてって!』1989年

『地球というすてきな星』1998年


イラストレーターとして

1960年代のリトグラフは色数と同じ数の版材が必要で、色ごとに手作業で版を分けて印刷されていました。

イギリス帰国後に手がけたロンドン交通局ポスターは12~14色刷りの美しい仕上がりとなり、地下鉄の駅やバスの待合所などに掲出されました。


バーニンガムと旅の世界

世界各国を旅し、滞在しながら独自の作風や世界観を作り上げていったバーニンガムの

こちらは絵本ではなく大人向けの書籍として出版。

1970年10月3日に80日間の世界一周旅行に出発、

ジュール・ウ゛ェルヌ作の古典的冒険小説『80日間世界一周』が出版百周年の際、記念絵本を制作するため取材旅行。 

『八十日間世界一周』

©John Burningham